2023.03.20

SHONAN TAP

 

 

 

 

 

 

初等教育の必修科目にダンスが入って早10年。30代以上のミドル世代からすると現代の子供達のダンススキルには驚かされるばかり。発展と共に聞き慣れない名前のダンスも沢山ある中、湘南鵠沼にオープンしたダンススタジオは、タップダンスという昔ながらのダンスを楽しめる。かの北野武はタップダンスを通して芸事にはリズムとテンポが必要である事を学び、その結果ビートを刻むような漫才のスタイルに辿り着いたとか(諸説あり)タップダンスというと、テレビではじめて見た、テレビでしか見た事が無いという方が多いのは事実だと思う。しかし誰もが知っている。筆者は同世代にタップダンスというワードを知らない友人はおそらく存在しない。これは実は物凄い事であると思う。誰もが知っているのに触れる機会は決して多くない。これはやってみたいけど始め方が分からなかった人間が如何に多かったかも含んでくる。ご安心ください。SHONAN TAPが出来ました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

金属板を爪先と踵に仕込んだ靴をリズミカルに鳴らしながら楽しむタップダンス。その成り立ちは楽器を奪われた事への抗議活動の為に靴を鳴らしたという説があり、カウンターカルチャーとしての側面も持ち合わせる。記録にタップダンスという言葉が残っている最古は1903年。その当時のファッションで靴を鳴らす姿は、どう想像しても美しい。ここSHONAN TAPでは、そんなタップダンスを基礎から学べる。取材時に驚いたのは年齢層の広さ。子供から大人まで、性別も、国籍すら様々に現時点で4歳から70代までが通っている。某国民的アニメでお馴染みのシーフード一家が家族全員で通える。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「頭と身体両方を使うタップダンスは高齢の方にも推奨出来る。」とは、講師の長崎沙耶日さんの談。レッスン風景を見て納得した。本当に両方を使う。合同レッスンだが、一人一人に目を配り、宿題と称した前回の復習なども個々に行う様子を見て、初心者や高齢の方でも本当に安心して入れると感じた。取材という立場で居合わせた筆者には、レッスン中に鳴り響くタンタンタンッという音が本当に小気味良く、これが自分の足元から聞こえるのは、本当に気分が良いだろうなと想像せずにいれなかった。流れる音楽と長崎さんの元気な掛け声も相まって、明るい気持ちになるのは請け合いである。また、個人的にタップシューズというプロダクトが非常に格好良く映り、道具を愛でる楽しみがあるのもタップの良い所だと感じた。そんなシューズが作り上げる床の美しさにも息を呑む。他のダンスでは絶対にこうはならない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

入会金¥5,500、体験レッスン¥1,100。是非足を運んで、運ぶだけで終わらず足を使って体験してみてほしい。あらゆるカルチャーのある湘南に於いて、また一つ新たなカルチャーが育ってきている事を強く感じる事が出来ると共に、そのカルチャーを大きくしていく当事者になれるのは本当に素敵です。年2回程スタジオのメンバーでの発表会があるそう。筆者にはもう見に行かない理由が無いのです。