2023.03.16

ACRAFT

 

 

 

 

 

 

デニムダルマ。はじめて聞くと皆様はどんな姿を想像しますか。想像を超えた答えを横浜でご覧頂けます。みなとみらい東急スクエア一階、SEYMOUR内に代表作デニムダルマをはじめ、数々の作品を世に生み出すACRAFTのアトリエが誕生致しました。プロスケーターというバックボーンからデニムを使用したクラフト作品の制作をスタートしてから数年。決して長くは無い活動期間に個展開催、国内外数々のブランドやショップとのコラボレーション、様々なプロジェクトにも参加する彼の勢いは、怒涛の一言に尽きます。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ダルマ自体は勿論、顔のパーツの一つ一つまで兎に角バランスに拘り抜いている。おおよそ全体の雰囲気を決定付けるデザインの段階で1つめの苦しみ、常にレベルアップする自らのデザインに対して素材の切り出しなどの技術面で2つめの苦しみ、端から見ると完成という段階に入ってからの最後の拘りで3つめの苦しみ。三重苦の先にある視覚芸術は素直に美しい。ブーケを束ねる段階まで自らこなすデニムフラワーにもファンが急増中。コチラもフラワー自体や花材のサイズ感、全体の仕上がりまで拘り抜かれたバランスが美しい。個人オーダーも多く、長い時間を掛けて着倒した、思い出の詰まったデニムを彼の手で作品にしてもらう。愛着が湧かない理由が無い。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

昨年丸の内kitteに展示された巨大デニムダルマ。なんとも安易な表現に聞こえそうだが、実際にご覧頂ければ絶対に伝わる。巨大だ。この巨大ダルマもみなとみらいに鎮座している。丁寧な刺繍が施されたダルマは刺繍アーティストKENDAIとのコラボ作品。手仕事×手仕事の化学反応によって生まれた逸品だ。また最近では制作の幅は最早デニムに留まる事無く、様々な素材を使用し、遂には上質なダウンジャケットで知られるTATRASとのコラボレーションによりダウンジャケットを解体、ダルマに仕立てた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

アトリエに訪れた際は少しで良いので是非彼と話してみて欲しい。その繊細な作品や、計算し尽されたアトリエのレイアウトと、そこからはおおよそ想像出来ないフランクな人柄が生み出す、ミスマッチとも取れる空気にきっと引き込まれる。筆者は数年前に彼に彼自身の肩書を尋ねた際の会話をおそらく一生忘れない。「アーティスト、デニムクラフター、デニムアーティスト、デニムクラフトアーティスト、、、」どれもシックリ来ない様子の彼は最後に一言こう言い放った。

「スターです。」